ハザン省北部は、ベトナム語で、「石の高原」と呼ばれるほど石だらけの高原と岩山で、形成されています。地質学的にも非常に注目されており、ベトナムでは唯一、ユネスコの世界地質遺産に認定されています。
このような風景は、おもに、ハザン省最北部のドンバン県一帯で見ることができます。
モン族などの山の民が、この厳しい地で生きるために、何世代にも渡り耕し続けてきた棚田。その壮大なスケールに感動せずにはいられません。まさに次世代に残すべき遺産ですが、今後、どう保全し維持していくか、難しい課題に直面しています。
早春には、各家の庭先に咲いている桃の花、派手さはありませんが、淡いピンク色が高原の景観にマッチしています。また、晩秋にはソバの花、日本のソバとは違って、こちらもピンク色になります。その他、野原に咲き乱れる菜の花、マリーゴールドやミントの花もきれいです。
過酷な環境ながらも、逞しく生きる山の民、特に、石だらけの急斜面で行う農作業は、驚きを越え、感動さえ覚えます。